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ボツリヌス治療について

表情じわなどの美容医療をはじめ、25年以上にわたりさまざまな治療に使われてきたボツリヌス治療。その歴史、具体的な作用や治療法についてご紹介します。

ボツリヌス治療とは

ボツリヌス治療の歴史は古く、1822年にドイツ人医師Justinus Kernerが記した論文に始まるとされています。
ボツリヌス菌が産生するたんぱく質は筋肉の活動を抑制する作用があります。1970年代の後半、アメリカの眼科医Alan Scottが斜視の治療に用いたことから、1980年代に入るとさまざまな疾病の治療に使われるようになりました。日本では現在、眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、痙性斜頸、小児脳性麻痺患者(2歳以上)の下肢痙縮などに伴う尖足(せんそく)などの治療において、健康保険診療が認められています。さらに2009年から、自費によるアンチエイジング治療として、65歳未満の眉間の表情じわへ、2016年5月から、65歳未満の目尻の表情じわへの治療が適応となっています。

ボツリヌス治療の作用

この治療に使われる薬剤には、脳が筋肉に運動することを命令するときに働く神経伝達物質・アセチルコリンの働きを抑制することにより、筋肉の収縮を抑制する作用があります。
つまりボツリヌス治療とは、表情じわの原因となる筋肉に天然のたんぱく質を注射することで、筋肉の収縮を抑制してしわをできにくくする方法です。

  • ※現在治療に使われる薬剤は、天然のたんぱく質からできた毒素を分解・精製したもので、ボツリヌス菌の菌体やその成分、培養液の成分などは一切含まれていません。

効果と持続時間

注射した当日はほとんど効果が現れませんが、通常2~3日後から徐々に効果が現れてきます。その後2週間程度で効果は安定し、3~4ヵ月程度持続した後、数週間かけて徐々に消えていきます。そのため、大事な予定やイベントなど目標がある場合は、半月から1ヵ月くらい余裕を持って治療を受けることがおすすめです。

注射をする部位は?

眉間のしわの治療が目的の場合、その原因となる皺眉筋(すうびきん)と鼻根筋(びこんきん)に投与します。皺眉筋は、眉をひそめるときに使われる筋肉で、眉頭(鼻の付け根付近)から眉尻に向かって走り、眉間の縦皺を作ります。しわの現れ方から筋肉の位置を特定し、通常は左右2部位ずつに注射します。鼻根筋は両眉頭の間あたりに位置し、眉間を下に引っ張り横皺を作る筋肉で、通常はそこに1部位注射します。

目尻のしわの治療が目的の場合、その原因となる眼輪筋(がんりんきん)に投与します。眼輪筋は眼を内向きに収縮するときに使われる、眼窩内壁(がんかないへき)から眼窩周辺の皮膚にかけて存在する筋肉です。下記のような位置で通常左右3部位ずつに注射します。

皺眉筋(すうびきん)、鼻根筋(びこんきん)、眼輪筋(がんりんきん) 皺眉筋(すうびきん)、鼻根筋(びこんきん)、眼輪筋(がんりんきん)

副作用など、気をつけたい点

医薬品には副作用がつきものですが、ボツリヌス治療の場合、そのほとんどは薬剤の効きすぎによるものです。筋肉が必要以上にリラックスすることで眉毛が下がったり、まぶたが重くなることがあります。ただし、眉毛下垂、眼瞼下垂などの副作用は、1ヵ月程度で症状が消えることがほとんどです。
ボツリヌス治療は、25年以上の歴史があり、世界中で多くの患者さんが治療を受けています。
ただ、ボツリヌストキシンに対する筋肉の反応性は、個人差がありますから過去に注射して効きすぎた経験がある場合は、医師にその旨をしっかりと伝えて、注射してもらう量を調整してもらうようにしましょう。

ボツリヌス治療を受けるためには

国の承認したボツリヌストキシン製剤によるボツリヌス治療は、規定の講習セミナーを受講した医師のいる医療機関でのみ受けることができます。副作用を回避するためにも、具体的な注射方法、注入量について十分な知識を習得した医師から治療を受けることが不可欠です。
厚生労働省が承認したボツリヌストキシン製剤は、製造工場でボツリヌス菌の精製から製造・保管・輸送まで、すべてのプロセスにおいて徹底的に管理されます。その後、厚生労働省に承認された厳格試験を実施し、徹底した温度管理のもと保管されます。また、販売後も追跡調査を行うなど、常に有効性と安全性を確認しています。

※美容を目的としたボツリヌス治療は保険適用外のため、患者様同意のもとに行われる自由診療となります。

治療体験談

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