臨床成績結果

日本人を対象とした多施設二重盲検無作為化並行群間比較試験2試験において、まつ毛の全般的な際立ち度の改善及び本剤の安全性を評価しました。これらの試験には、特発性睫毛貧毛症患者173例及びがん化学療法による治療歴を有する睫毛貧毛症患者36例が参加しました。患者はビマトプロスト外用剤0.03%又はプラセボを上眼瞼辺縁部に1日1回夜、滅菌済みアプリケータを用いて4ヵ月間塗布しました。

有効性の結果

投与開始4ヵ月後のGEA‐Jスケールによるスコアが、1段階以上の改善が認められた場合を有効として評価した結果、特発性睫毛貧毛症患者では投与後のすべての観察時点(1ヵ月、2ヵ月、4ヵ月及び5ヵ月時点)で、がん化学療法による睫毛貧毛症患者では4ヵ月時点に加え5ヵ月時点においても、プラセボに比し有意なGEA‐Jスコアの改善が認められました(表1)。
なお、本臨床試験では、GEA‐Jスコア1及び2の患者を対象としました。

表1 4ヵ月目におけるGEA‐Jスケールによる
スコアにベースラインから 1段階以上の改善が認められた患者の割合(%)

  特発性睫毛貧毛症 がん化学療法による
睫毛貧毛症
本剤群
N=88
%(N)
プラセボ群
N=85
%(N)
本剤群
N=18
%(N)
プラセボ群
N=18
%(N)
4ヵ月 77.3%(68) 17.6%(15) 88.9%(16) 27.8%(5)
  • *:有効性主要評価は4ヵ月目に実施

(承認時評価資料)

効果が認められた代表例のベースラインと4ヵ月時点における代表的な画像を下記に示します。

<効果が認められた代表例>

使用前 4ヶ月後

※GEA‐Jスケール:

画像数値化ガイド付き総合的まつ毛評価スケール。
日本人患者のまつ毛の際立ち度を判定するために米国アラガン社が開発した4段階の順序尺度
(1[低い]、2[普通]、3[高い]、4[著しく高い]の4段階のスコア)。

<GEA‐Jスケールに用いた標準写真>

:1[低い]
:1[低い]
:2[普通]
:2[普通]
:3[高い]
:3[高い]
:4[著しく高い]
:4[著しく高い]

また、これらの試験では、上まつ毛の特徴(上まつ毛の長さ、豊かさ(太さ)、濃さ)をデジタル画像により解析した結果、4ヵ月後のベースラインからの変化量(平均値又は中央値)において両患者群でプラセボに比し統計的に有意な差が認められました(表2表3)。

表2 4ヵ月目におけるベースラインからの変化の平均値(%)

評価項目 特発性睫毛貧毛症
本剤群 プラセボ群
上まつ毛の長さ
(mm)
N=88
24%
N=85
-1%
上まつ毛の豊かさ(太さ)
(mm2
N=88
45%
N=84
-1%
上まつ毛の濃さ
(明度単位)
N=88
-8%
N=85
-1%
  • *:マイナスの変化はより濃いまつ毛を示す。

(承認時評価資料)

表3 4ヵ月目におけるベースラインからの変化の中央値(%)

評価項目 がん化学療法による睫毛貧毛症
本剤群 プラセボ群
上まつ毛の長さ
(mm)
N=17
42%
N=17
11%
上まつ毛の豊かさ(太さ)
(mm2
N=15
142%
N=14
51%
上まつ毛の濃さ
(明度単位)
N=15
-14%
N=14
-6%
  • *:マイナスの変化はより濃いまつ毛を示す。
    プラセボ群における変化率はがん化学療法終了後のまつ毛の自然回復の程度を示す。

(承認時評価資料)

さらに、まつ毛満足度質問表を用いてまつ毛の患者による満足度を評価しました。投与開始から4ヵ月後の評価時点で、「上まつ毛の長さ、ボリュームに対する満足度」並びに「まつ毛の総合的な満足度」の各合計スコアにおいて、本剤群とプラセボ群の間に統計的に有意な差が認められました(表4)。

表4 4ヵ月目における使用満足度

質問項目 特発性睫毛貧毛症 がん化学療法による
睫毛貧毛症
本剤群
N=88
%(N)
プラセボ群
N=85
%(N)
本剤群
N=18
%(N)
プラセボ群
N=18
%(N)
上まつ毛の
長さに対する
満足度
58.0%
(51)
18.8%
(16)
66.7%
(12)
11.1%
(2)
上まつ毛の
ボリュームに
対する満足度
46.6%
(41)
18.8%
(16)
66.7%
(12)
22.2%
(4)
まつ毛の
総合的な
満足度
55.7%
(49)
22.4%
(19)
72.2%
(13)
11.1%
(2)

(承認時評価資料)

安全性の結果

特発性睫毛貧毛症を対象とした国内臨床試験において、安全性評価対象87例中、14例(16.1%)に副作用が認められました。その主な副作用は、結膜充血3例(3.4%)、眼脂3例(3.4%)、皮膚色素過剰3例(3.4%)でした(申請時)。
また、がん化学療法による睫毛貧毛症を対象とした国内臨床試験において、安全性評価対象18例中、3例(16.7%)に副作用が認められました。その主な副作用は、皮膚色素過剰2例(11.1%)、眼瞼紅斑1例(5.6%)でした(申請時)。

出典:グラッシュビスタ®医療従事者向け適正使用ガイド

※本ウェブサイト内では、「グラッシュビスタ®外用液剤 0.03%5mL」を一部「グラッシュビスタ®」と省略して記載しています。